“鳴く虫”専門店 〜鳴く虫処 AkiMushi 〜

 

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ホームギス類〔キリギリス・クツワムシ・ウマオイなど〕

ギス類〔キリギリス・ヤブキリやクツワムシなど〕

キリギリス亜科に含まれる鳴く虫にはキリギリス・ヤブキリをはじめクツワムシ・クダマキモドキなどの大型な種も数多く知られています。また、体の大きさを問わず殆どの種類が草上または樹上性であるため、立体的な活動も得意です。そのため、複数の個体を同時に飼育する場合には、ケージもそれなりに大きなものを用意し、植物体も一緒にケージの中に入れる必要があります。また、種類によりとても肉食性が強く、場合により単独飼育が望ましい場合もあります。そのような種類で、繁殖目的など、どうしても複数で飼育をする必要がある場合は、なるべく大きめのケースに植物も多めに入れ、更には動物性蛋白を多く含む餌を与えるとある程度は回避することが出来ます。とりあえずは、どの種の虫が、どれほど肉食傾向が強いのか?を知ることも、ギス類を飼育する上ではとても重要なこととなります。まず最初に、それぞれの肉食性の度合いを簡単にリストで紹介させていただきます。

低肉食性

中肉食性

高肉食性

ツユムシの仲間・クダマキモドキの仲間     クツワムシ・クサキリ・クビキリギス

ササキリの仲間・ササキリモドキの仲間     ヒメギスの仲間・コバネヒメギス

キリギリスの仲間            ヤブキリの仲間・ウマオイの仲間

主観もあるかも知れませんが、大まかな、種別の肉食傾向です。低肉食性では、他個体を襲うことはまずないので、飼育ケースの大きさに応じて、他頭飼育も問題ないです。中肉食性の種類では、多少の肉食傾向はあるものの、優先的に他個体を襲うことはないので、普段から、動物性たんぱく質を含む餌を与えていれば、多頭飼育も問題ないレベルです。(ただし、多少の共食いのリスクは免れません)高肉食性種では、目の前の昆虫を反射的に捕らえ、捕食することもしばしばあるので、原則としては単体飼育が望ましいです。繁殖等の理由により多頭飼育をする場合は通常より多めに、動物性たんぱく質を与えるようにして、より広いケージで管理し、対応しますが、それでも、共食いはある程度しか回避をできないので、そのつもりで望んでください。


プラケースで飼う

     

やはり他のタイプの鳴く虫を飼育する際と同様にプラケースは優れた飼育ケージとなります。ケース内には、何らかの植物も一緒に入れると良いので、写真左のようにケースを立てて使用する機会が多くなると思います。基本的に、ギス類やツユムシ・クツワムシなどこのカテゴリーの鳴く虫は、飼育ケース内の“蒸れ”や“多湿”にはとても弱いので、利用するプラケースは、蓋の通気性に優れているものを選ぶ必要があります。また、このカテゴリーの鳴く虫を飼育する上で最もネックとなるのが、幼虫期の脱皮で、コオロギ類などと比べ、かなり失敗しやすいです。脱皮を失敗してもその多くは直接的な死にはつながりませんが、程度によっては自力で通常の生活ができなくなったり、次回の脱皮が不可能になるなど、その多くは多大な障害を残す結果となってしまいます。このカテゴリーの鳴く虫の多くは、なにかに吊下がって脱皮しますが、脱皮中に足場が不安定で、なんらかの拍子に落下して失敗するケースが多いので、写真右のように、脱皮時の足場となるようキッチンペーパーや布を蓋とケースに挟み、側面から垂れ下がらすことにより、ツルツルの表面で脱皮をするより、落下事故をある程度回避することができます。この他、脱皮失敗の予防としては、床よりもなるべく高い位置に植物が覆うようにします。これにより、脱皮時に吊り下がっている状態で、床と接触し、失敗する事故を回避できます。また、最中の他個体との接触も大きな失敗の要素ですので、なるべく、少数で広めの入れ物で飼うことも重要となります。写真右の内容で成虫を飼育する場合は、側面のキッチンペーパーは不要です。


専用のカゴで飼う

 

 

 市販されているキリギリスは多くの場合でプラスチック製のギスカゴに入っている状態で販売されているので、最もなじみのある飼育法だと思います。また、近年でこそ、見かける機会も少なくなりましたが、竹製のギスカゴでの飼育は江戸時代から続く伝統ある飼い方で、夏夜の日本家屋の風景を彩る必須アイテムともいえます。

ギスカゴでは、“飼育”というよりは、鳴き声や風情を楽しむといった趣旨が強く、このカゴのみで累代飼育や複数飼い不可能となります。原則として、大型で乾燥に強い種類の成虫を単体で飼育するときのみに利用できる方法といえます。具体的にギスカゴでの飼育が可能な種類というと、いわゆるキリギリスの仲間やクツワムシにほぼ限定的で、ヤブキリやウマオイもある程度は対応します。その他の種類で長期飼育をするのは難しいと思いますので、他の飼育法で飼われた方が無難です。ギスカゴでの飼育は、とにかく水分の発散をさえぎるものがなにも無いので、水分を含む餌(ナスやタマネギなど種類に応じて)を常に入れておく必要があります。また、庭や軒先など、野外で管理する場合には必ず直射日光が当たらないところで管理してください。キリギリスに関しましては、ギスカゴでの飼育で天寿を全うさせることもできますが、基本的に、体力もあり、一番鳴きの良い最盛期のみの飼育として、ある程度、陽気も涼しくなってきたら、プラケース飼育などに変更し、室内で管理すたほうが、虫たちにとってはありがたいと思います。


干しかごで飼う

 

 ギスカゴでの飼育と同様に、このままで累代させることは困難ですが、容量が大きく、種類によってはかなりの数を同時に飼育することが可能となります。また、前面が網で脱皮時の足場にもなるので、幼虫飼育にも優れた飼育ケースになり得る場合があります。一部種類によっては、網を食い破り一晩にしてすべて脱走してしまうという事態も起こりかねないので、注意が必要です。別に肉食だからというわけではないのでしょうが、ヤブキリやウマオイなどでは脱走例がありますが、その他多くの草食種では、いまのところ、安全なようです。

干しかごを利用した飼育での注意点といえば、やはり、ギスカゴで飼育をする際と同様に、とても乾燥しやすいという面です。そのため、飼育する種類にあわせた食草は常に新鮮なものを多めに入れておく必要があります。また、植物が多めに入っている状態であれば、毎日、霧吹きをしてやり、水滴を飲ませるようにしても良いでしょう。また、野外で管理するのであれば、直射日光があたるような場所は厳禁です。


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