“鳴く虫”専門店 〜鳴く虫処 AkiMushi 〜

 

高価ですが、先10年はコレを越えるものは出ないと思います。ご注文のはコチラから!

 

ついに発売です。ご注文の際はコチラからも!

 

幼虫の検索に便利!ご注文の際はコチラからも!

ホーム養盆のアク抜き方法

養盆のアク抜き

養盆は使用前に“アク抜き”が必要であることは、用語集の項でも少し触れせていただきましたとおりです。窯から出された養盆はアルカリ性が強く、さらに、芯には熱を残し、カラカラの状態ですので、この中にコオロギを入れようものならば、たちまち体調を崩すであろうことは、容易に想像できます。そこで、新しい養盆には、アルカリ分を中和し、熱気を下げ、潤いを持たせることが必要であり、これらを同時に行うことを“アク抜き”と称しています。

アク抜きの方法はいろいろとありますが、いちばん一般的なのは、水を張ったバケツの中に投げ込み、外に置いておくという方法です。このとき、雨にも打たれ、日光も射すような場所に放置します。また、時おり水も交換すると良いです。人によって、期間に対する意見は違いますが、やはり長ければ長いほど良いです。基本的には1年くらい。短い人でも最低3ヶ月は漬けおきます。中国では、川や井戸の中に投げ込み数年間放置することもあるそうです。その後、洗って、数日間天日干しをして使用可能となりますが、先に♀や、あまり大事では無いコオロギを入れ様子を見る人も多いです。当然、死んでしまったら問題ですが、何事も無くても、そのまましばらく飼育し、養盆とコオロギを馴染ませ、更に養盆の完成度を高めます。その他、土に埋めておく方法や、気化した酢を使い、アルカリ分を中和させたあと、茶葉などで煮込むといった工程を繰り返す方法もあります。

当店では、最後に説明させていただきました“酢”を使う方法を主に利用しております。この方法が最も短い期間でアク抜きができ、便利ですので、具体的な方法を紹介させていただきます。

←まず、食用酢を入れた、おちょこ・ペットボトルの蓋など、を用意し、それを養盆の中央に置きます。

そしたら、蓋をして、養盆の中を気化した酢で充満させます。そのまま1日放置したら、中の酢を取り出し、次は、鍋を用意し、少量の茶葉と一緒に弱火から中火で養盆を煮込みます。このとき使用する茶葉は何でも良いですが、ウーロン茶など色の濃いものを使うと、養盆にしっかりと色が移ってしまうので、煎茶が良いかと思います。また、茶葉の代わりに笹の葉4〜5枚程度でも良いです。煮込む時間は、最低でも3時間。長い人では6時間以上煮込む人もいます。煮込み終えたら、鍋から取り出し、2〜3日よく乾かします。よく乾いたら、また、最初の手順にもどり、同じ工程を繰り返します。本場中国では、これを4〜5回またはそれ以上繰り返す人も少なくは無いですが、とりあえず2回ほど繰り返せば問題はなさそうです。最後に、水を張ったバケツに投げ込み、1ヵ月以上放置すれば、あとは、使いたいときに適当に乾燥させるだけでいつでも使用可能となりますが、本命のコオロギを飼育する前に、別のコオロギを飼育して、養盆を馴染ませておくと完璧といえます。

同じく、多くの製品が陶器である、“鈴房”もアク抜きをしておくと安心です。ただ、こちらは、壁も薄く、染込んでいるアルカリ分も抜け易いので、1週間程度水につけておくか、1、2時間煮込むだけでも大丈夫です。

 

 闘蟋用語集に戻る